さ み だ れ 雑 記 | 70 | 2003年8月22日 |
三徳山投入堂 あるいは 私は苔が好きだ
8月19日、三徳山投入堂(みとくさん なげいれどう)に行ってきました。
投入堂って知ってる人は知っている、知らない人は知らない。わたしもちょっと前まで知りませんでした。
NHKでやってるのを見て、行きたくなって、何だ鳥取の三朝温泉のすぐ近くだ。
こりゃ、今年の夏の家族旅行で行こう、行こう、ということで行ってきました。
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投入堂ってなあに?という人の為には、下記のようなホームページが参考になるのではないでしょうか?
投入堂がある三朝町役場のページです。
◆三徳山・投入堂を世界遺産に!◆
三仏寺(さんぶつじ)の奥の院が通称「投入堂」なのだが、本堂よりも奥の院の方が有名だし、国宝にもなっている、ということであります。
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岡山をのんびり10時に出て高速、湯原ICで降りて一路三朝温泉を目指します。途中あんまし道よくないところがあったりしましたが、道に迷うこともなく三朝温泉について、その日泊まる宿もすぐみつかって、引き続き三徳山目指します。車で10分程度とかいう話だったので、もうそろそろかなと思うころ・・・車は鳥居をくぐりました。
鳥居をくぐって少しいくと、三徳山の入り口に着きます。最初の狭い駐車場は満車だったので次の駐車場に車を止めて、引き返します。(その次の駐車場からは道から投入堂が見えます。)(肉眼でも見えます。望遠鏡も設置されています)
正面入り口より手前にある「近道」を通ってお寺にはいりました。拝観料400円。投入堂まで行く方は別途200円必要です。
もう12時すこし過ぎていて、腹が減っては戦が出来ぬ(亡父の口癖でした)。
宿坊(寺が運営する宿泊施設)で精進料理を食べさせていただけるそうですが、ずうずうしくも予約なし、名物だと聞いた豆腐だけ頂くことになりました。(輪光院)(たくさん食べたら登山にこたえると思いました)
お豆腐は、これが本来の豆腐かもしれない、というお豆腐でした。おひやでといっても常温程度でわさびが上に乗っているので、お醤油たらしていただきます。歯ごたえがあるといったら変ですね。なんか「豆腐の中に豆腐の成分がでいっぱいにつまっている」って感じ。別皿の山菜かなにかの天婦羅もおいしかったです。
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さて、山の斜面にあるお寺なので、階段を上っていきます。本堂手前の石段。
石がすりへって、したから見ると幾重もの波のようです。両脇は綺麗に苔むしています。わたしは、すっかりこの石段が気に入ってしまいました。
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さて、宝物殿とか気になるものもあるのだが、とりあえず登ろうということになりましたが、登る前に宝物殿とか興味ある方は見といた方がいいかも。私の場合は帰ったら疲れて、とりあえず休んで何か食べようになっちゃいました。
投入堂の登山参拝をする前に登山届け、無事降りてきたら下山届けをすることになっています。登り50分、下り40分が平均的な時間だそうです。登る前にお守りのたすきを借りて登ります。
少々アドバイスをすると、本格的な登山グッズまでは必要ないですが、すべらない運動靴とリュックサックとか腰につけるバッグとかが必要です。あるいは物を何も持たずに行くかです。とにもかくにも、両手両足を使わなければ登れません。
それと、 タオルは必需品でしょう。わたしハンカチでしたが、絞るとざーっと水が滴り落ちた。。。
雨の日とか、あるいは雨の後でぬかるんでいるときは怖くて登れません。(多分お寺が禁止すると思います。)
(出典:http://www.town.misasa.tottori.jp/photolib/P01702.jpg 三朝町役場のHPからコピーして縮小)
上の絵参照ということですが。 どんな感じかといいますと、ちょっと歩くとすぐに最初の難所に出くわします。何と木の根っこにしがみついて登ります(カズラ坂)。その「難所」をすぎても延々40分ぐらいは急勾配が続く、と思っておけばいいです。(多少楽な箇所もありますが)。
途中に誰もが口をそろえて清水の舞台みたいという、 文殊堂、地蔵堂があります。
(クサリ坂を通らなければ文殊堂に行けない、と書いてあるHPもありましたが、クサリの左手にある別ルートでいけました。)
鐘の音が聞こえてくると、もう少しで鐘楼です。私、鐘つくの好きなので5・6回撞きました。イマイチいい音じゃなかったですが、後で考えると、普通の鐘は地面からの反響があるからかもしれません。ここの鐘突堂は岩の上に建てられているので、その関係で反響があまりよくないのかも・・・。
ここまで来たら後は楽勝です。難所と言われる「馬の背」「牛の背」も神経が麻痺しているのかすいすい歩けました。
(帰り道で「馬の背」から「鐘楼」を眺める)
途中は登るのに集中していてデジカメほとんど撮影してません。
下記のページ等参考にして下さい。
鳥取県三朝町三徳山,三佛寺・投入堂
国宝 三徳山 投入堂
三徳山三佛寺奥の院「投入堂」
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お堂をいくつか通り過ぎて、まだかなあ?と思っていると、ひょこっと投入堂が見えます。
唐突というほどインパクトがあるわけでもなく。実際拍子抜けしました。だって、HPとかポスターとか旅行案内本とかで見たまんまの投入堂があるんですもん。
もっと遠くでちっちゃく見えるのかと思っていたら、ほぼイメージどおりのお姿でした。
(ぼやっとしてるのは汗でレンズが曇っていたからです)
投入堂の写真のアングルはだいたいどれも似通っていますが、それもそのはず、登山してきて、撮影ポイントが狭いんですよね。もうちょっと先の方にも行けるんだが、私も他の登山者も大体同じ位置で撮影してました。
降りる時の方が危険です。わたし道が少しぬかるんでいて2度ほどこけました。けどまあ、多くの人が登るので、つかまりたくなる木はすべすべしてつやが出ているし、岩の、足を置きたくなる位置は多くの人が置いたのでしょう、へこんでいて、どうぞここに足を置いてください状態ですから、危険と言っても誰でも登れると思います。
年配の方も多く登ってました。60歳・70歳の方もいらっしゃいました。
投入堂は、感動というより、拍子抜けしてしまいましたが、しかし、5年後10年後には必ず再訪すると思います。投入堂もいいけど、私あの石段がめっぽう気に入ってしまいまして。苔好きなんです。狛犬にも石仏にも苔ついてたし。
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次の日身体の節々が痛くなるかな?と思いましたが、三朝温泉の効能か別になんともなかったです。
で、次の日、小鹿渓(おしかけい)を訪ねてみました。これは別に期待してなかったのですが、圧倒されました。
何事も期待していたらそれほど感動しない、思いがけない発見をすると感動するものでしょうか?
見事な苔だらけの世界がありました。
苔だらけの岩・木・石です。道脇のロープまで苔むしていました。
岩が苔むし、苔の中に草が生えています。
写真で見る屋久島なんかが苔だらけで、一度は行ってみたいとか思っていましたが、こんな近場でもあるんですね。
(近場って言っても岡山市に住んでいる私にとって比較的近いってことですが・・・。)
ここはすっかり気に入ったのですが、前日の投入堂の時も母にはふもとで待ってもらっていたりして、この小鹿渓でも待たせていました。
ということで紅葉の時にまた来ようと決めて早々と道を引き返しました。後で調べると一番の見所はこのハイキングコースの終点、弥六渕、雌渕、雄渕の3つの渕なんだそうです。
けど、紅葉の時って車は渋滞、ハイキングコースは人でいっぱいなんだろうなあと思います。まあ、それは仕方ない。
このときには誰にも人に会いませんでした。(母の話では男性が2人、案内板を見ただけで引き返していったそうです)