さ み だ れ 雑 記 | 61 | 2000年7月27日 |
だべり(1)美空ひばり
何か、更新の間隔が開いています。
と、前回と同じ書き出しです。
更新が開くのはネタ不足だから。で〜。特にテーマを設定せずにだらだらと、と書きながらサブ・タイトルが付くのは何故だ〜?
という話もありますが。。。別に美空ひばりがメインテーマではない、というぐらいです。
私は、歌のうまい歌手、って結構苦手なんですね、これが。。。
エディット・ピアフにしろ、ビリー・ホリディにしろ、あんりゃま、オーティス・レディングにしろ、好きな曲はあるんですが、好きな歌手ではない。
え〜っ?という声が聞こえてくるような気もするが、たとえばオーティスってほかの人の持ち歌歌う時にメロディ崩しすぎだし。ピアフは時として大げさすぎるるし、ビリーさんはTeddy Wilsonとのセッションは、好き、好き、大好きなんだが。あ、"Crazy He Calls Me"も異様にすきですが、そもそもあんましフォローしていない。。。。
好きな歌手といえば、Sonny Boy Williamson IIとか、Elmore Jamesのブルース系とか、まあ「うまさを感じさせないうまさ」「作為性を感じさせない歌い方」とか。。。そんで結構、「下手な人」って好きなんですね。「声量のない人」とか。。。Randy Newmanとか、薬師丸ひろ子のデビュー当時の「棒歌い」とか。。。
「中途半端なうまさ」だけなのに本人はうまいと思ってるらしい人が一番嫌い。
何の話じゃ?という「だべり」シリーズであります。
んで、小学館版「日本の歌511」のデータベースは、そもそも自分の持っているCDを「編年体」でCD−Rに焼くためにしこしこ入力したのでありまして、前の雑記に「無情の夢」を取り上げたのはそのCDが戦前のあたりだった訳ですな。。。ちょっと前に、青江三奈まで行きましたが、追悼記事を書くのには間に合わなかった、と。
で、ですな、「恍惚のブルース」が昭和41年6月だから、わたしは小学6年生。あ〜た、リアルタイムで聴いていても、青江三奈のファンの小6って?という話ではありますな。
で〜。その同じ昭和41年6月発売曲、ほかに美空ひばりの「悲しい酒」。。。
当然、小6が「悲しい酒」に感動するわけもないわけでありまして。。。全国の小6のうち一人ぐらいいてもかまわないが、私はその点では平均的な小6であったらしく、今の表現でいうと「暗い歌をうたう、派手な着物を着たキツイおばさん」で、「大人になってもあんまりよいことないのかも?」と思ったかどうかは覚えていないが、教育上、「恍惚のブルース」より悪いかも。。。
だ〜って
一人酒場で飲む酒は
別れ涙の味がする
飲んで棄てたい面影が
飲めばグラスにまた浮かぶ
でしょ。。。そんで、せりふが挿入されるが、それが
ああ別れた後の心残りを・・・ってんですよ〜。「大人になってもいいことない」「酒飲んでも悲しいだけ」って、厭世的な曲ですな〜。
未練なのね
淋しさを忘れるために
飲んでいるのに
酒は今夜も私を悲しくさせる
酒よどうしてどうして
あの人を
あきらめたらいいの
あきらめたらいいの
それに比べて「恍惚のブルース」
女の命は恋だから
恋におぼれて流されて
死ぬほどたのしい夢を見た
あとはおぼろ あとはおぼろ
ああ 今宵また しのびよる
恍惚のブルースよ
ですよ〜。死ぬほどたのしい夢を見ることができますよ。。って、やっぱ、「大人になったらいいことがある」って子供に思わせる、教育上よっぽど、こっちの方が好ましい。ねえ?
ま〜、編年体でCD焼いてますんで、前後がどういう曲かといいますとですな、
バラが咲いた
若者たち
恍惚のブルース
悲しい酒
お嫁においで
星のフラメンコ
女のためいき
空に星があるように
二人の銀座
島育ち
赤い風船
夕陽が泣いている
旅人よ
霧氷
思い出の渚
いっぽんどっこの唄
霧の摩周湖
この広い野原いっぱい
夜霧も今夜も有難う
小指の想い出
ブルー・シャトウ
新潟ブルース
と続くわけですな。「島育ち」と「新潟ブルース」は記憶がないが、ほかの曲はしっかりと覚えていたりします。ここらへんはリアルタイムでしょうと思うのだが、「僕は泣いちっち」とか「黒い花びら」とか「黄色いさくらんぼ」とか「情熱の花」とかもしっかり覚えているのであるのだが、これらの曲は昭和34年。わたし4歳。ということは小学生にもなっていないんだよね〜。
人の記憶のあやふやさよ・・・・・リアルタイムで小学校にも行っていない幼児が「黒い花びら」とか覚えていたのかな〜。
なんであるのであるのだが。。。。。。。話を戻そう。。
で、上のリストの次にくるのが、かの美空ひばりの「真っ赤な太陽」なのであ〜る。
私は、はっきり思い出した。
昭和42年5月発売なのであるから、私は中1の5月。もう小学生ではないのであるが、あの和服で「悲しい酒」とか、根性もんの「柔」を歌ってたおばさんが、ブルコメをバックにミニスカートで、GSソングを歌っているのである。
当時の私には美空ひばりが「河童ブギウギ」や「お祭りマンボ」や「ちゃるめらソバ屋」や、はては「ロカビリー剣法」まで歌っていた「ノベルティ歌手」でもあったという知識なぞないのである。
それは、異様な光景であった。
当時「目が点になる」という表現はなかった。
まあ、表現がどうであれ、口をあんぐり開けて(なかったと思うが、ともかく)、「ひぇ〜」と思いながらテレビに釘付けになっていたのであった。
やはり、異様であった。
くどいが、お涙ちょうだいの歌うたったり、「勝つと思うな、思えば負けよ」とか、な〜んか「大人になってもいいことないぞ」というメッセージをふりまいていたおばさんが、ミニスカートにエレキギターの「(年増)不良娘」に化けて(エレキとミニスカートは不良だ!)
まっかに燃えた 太陽だから
真夏の海は 恋の季節なの
って歌うのである。私が美空ひばりを、いい曲があることは認めても、好きな曲はあっても、美空ひばり本人がどうも好きになれないのは、この原体験があるからであろう。
今にして思えば、この体験が「うまい歌手にはだまされんぞ!」という私の「歌を聴く姿勢」を形作っているのかもしれない。
歌なんか「気持ちを込めて」歌わなくてもいいんである。その「気持ち」なるものは「ほんもの」である保証はないんである。
ところで、青江三奈は、上手である。もそっと下手でもかまわないが、上手である。「恍惚のブルース」と「伊勢佐木町ブルース」の2曲しか入ってないので、追悼盤が出たら買おうかなあ、であった。
三奈さんってパパ・ジョン・クーチのおじいさん(ジェファーソン・エアプレインの連中に見いだされたフィドラー)をバックに呼んだ盤もたしか出してたはず。。。。当時も少しは気になったのだが買わなかったもんな〜。
んじゃ、また。
次の予定はリズム・アンド・ブルースなんだが、どうなりますやら。。。。