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33 1999年12月19日

レガシーな日々(3)
 

プロローグ
 

 僕はとある町の本屋にいる。始めて入った本屋である。パソコンのコーナーにいると、70歳は越えているであろうと思われる男性がとなりにやってくる。こんな人までパソコンを始めたのか、と僕は思う。

 始めてパソコンなる言葉を知ったのがいつのことか記憶がないが、あんな高価なもののどこが「パーソナル」なのだろうと思った記憶はある。いつごろか分からないが・・・・。
 
 おじいちゃん、おばあちゃんがするパソコン。家電製品は10万円を切ると一気に普及するという話を聞いたことがある。現在こそが普通の人にとってのパーソナルなコンピューターの時代の幕開けと言えるかも知れない。

 その本屋には山川健一とかいう人のiMacに関する本が置いてある。ぱらぱらめくる。ウォズニアックへのインタビューは面白い。AppleIIの話は少しは出たのだろうか?今どうしても思い返せない。

 私のPerforma 6210の元の持ち主は、「スティーブン・ジョブスのいなかった時代の製品だから・・・」とそれに続く具体的表現を思い出せないのだが。「ビリッとしない」だったか、ともかく、否定的な意味の言葉を発したと記憶する。

 1984年にMacintoshはデビューする。1985年にジョブスはアップルを追い出される。1985年に512KMacが発売されたときジョブスはいたのだろうか?手元にある資料では分からない。もしいたとしたら第一次ジョブス期のマックは2機種である。マックの大半はジョブスのいない時期のものなのだ・・・。

 アップル年表
 
1984
  • January 17: The 30-second version of "1984" appears in theater previews across the country. It was so admired, it was often replayed for free. 
  • January 22: Apple airs "1984" during the third quarter of Super Bowl XVIII to a crowd of 
  • January 24: $2495 Macintosh and $3495 Lisa 2 introduced. 
  • April 24: Apple IIc introduced at the Apple Forever Conference in San Diego. The Apple III+ is finally discontinued. 
  • September: Apple IIc wins Industrial Design Excellence Award. 

  • Microsoft announces and released Word, Multiplan, File, Chart, BASIC, and other programs.

出典:http://www.seastar.net/the-mac/sections/history.html


Lisa。。。GUIで衝撃を与えるが余りに高価なため全然売れなかったという伝説的な機種。

Lisa2.....初代Macと同時発売。。。Lisaは知っていた。Lisa2.....?.
 

(Lisaは)
アンディーハーツフィールドやビルエトキソンなど天才達によって作られた未来のOSでした。
これこそ、OPEN DOCの思想その物なのですが、登場するのがあまりにも早すぎたためと、本体の値段の高さなどが要因で、あまり売れず不運のOSとなってしまいました。
これをMacintoshのOSの祖先のように言われていますが、実はMacOSはLisaOSよりも退化したものであり、同じ土俵に置くのは容認できませんのでやめて下さい。

出典:Macお宝鑑定団会長です(http://www.tcp-ip.or.jp/~danbo/lisaoffice.html)

 
 

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突如として普通の口調に戻る。慣れない口調は長く続かない。

最後の引用は、「お宝鑑定団会長」の発言です。

今回の雑記の山はこれです。後はもう付け足し。

Mac FanとかMac Peopleとかの、雑誌の編集者寄稿者に爪の垢でも煎じてのませたい。

マックの神格化、宗教化は、他のOSのユーザ(特にUNIX系の人)から相手にされないだけでなく、アップルがユーザを食い物にするのを許すだけで、そもそもマックユーザのためにならないというのが私のスタンスです。

アナウンサーの徳光さんが「巨人は宗教です」とテレビで言ってたけど、「マックは宗教だからいいんだ」というスタンスもあるわけで、それはそれで私は認めますが、それなら他のOSの悪口は言わないで欲しいな。
けど、まあそういう訳にもいかないか。UNIXなんかは世界が違うから、マック誌では話題にならないが、ウインドウズは、マックをGUI出来るのは私だけという絶対幸福:エデンの園から追い出した憎っくきサタンだから・・・「反ウインドウズ」はマック教の教義の一部になっているのでしょうね。「お約束ごと」

ウサギと亀じゃないけど、Mac OS は「ステイタス」を獲得した後は「アップルの金ずる」あつかいしか受けてないからウインドウズに負けたのに、「汚いウインドウズがマックの真似をして金儲けした」っていう認識だから。あ、私「汚いウインドウズがマックのまねをして金儲けした」というのは否定しません。その通りだと思います。しかしそれは「マックOSが大した進歩をしていない」の説明にはなりません。

この後、Mac OS Xとか出ても、このままだと、マッキントシュはデビュー当時のThe computer for the rest of usでしたっけ、「マニアックな知識が無い私たちにも使えるコンピューター」というスローガンが、「一般人じゃない私たちマック信者のためのコンピュータ」と意味内容を変えて実現される、という未来が待ちかまえていると思います。もうそうなってると思っている人もいると思います。
 

「他のOSを使ったことがないのにマックが一番」と思っている方、「アプリがフリーズするOSの方が人間味があっていい」と思っている方、「ウインドウズにはカリスマ性がなくてイヤ」と思っている方、「マックは宗教だからいいんだ!」という方、山川某のような方、はこれ以後、読んでも不快な気分になるだけかも・・・。

まあ、私のマック情報は雑誌が主ですので、実際のマック・ユーザは違うかもしれません。特に「Mac OSはLisa OSより退化したOSである」と言い切るマック・ユーザにはビックリしました。しかし一部のマック雑誌は確実に、マックを「一部のマックファン向けの閉じられた世界」にしていくことに熱心なようです。そしてそんなマック雑誌をのさばらしているのが、「ウインドウズが貶されている記事を読んで喜ぶ」購買者です。まあ、「それが宗教とその信者の正しいあり方だ」。マック雑誌は「マック教機関誌だからこそ存在価値があるのだ」という考えもなりたつ訳で、「そうかMac Fan とかMac Peopleというのは『信者以外は読まないで下さい』というネーミングなのだ」と考えれば納得できます。
 

宗教上の教示に従った批判だからでしょうか、マック雑誌の「ウインドウズ批判度」はレベルが低いです。ウインドウズ批判の名手はUNIX系の人です。UNIXユーザは好むと好まないとに関わらずウインドウズも使っていますから、実際の経験に裏付けられた具体的な批判をします。

マック雑誌のウインドウズ批判は、偏見・無知・誤解が多い。それと、例えば「ジムニーは軽四だからダメ」みたいな口あんぐりの批判とか・・。車のことを全然知らない人のために、ジムニーはスズキが出している軽四の4WDです。私なんか本当に4WDが好きで日本の山道を分け入りたい人には軽四こそがいいと思うのですが、あ、私は車は走ってくれればそれでいいのでスターレットです。

マック雑誌の定番で、MS-DOSは呪文のようなコマンドを打たなければ使えない旧式OS、マックはGUIが使える進んだOS、ってのがあります。

で、これを車に喩えますね。

マニュアル車は、ギアチェンジなどをドライバーに求めた旧式の車である。オートマチック車は運転手の技量を軽減した進んだ車である。・・・・・(1)
ぐらいだったらまあ、それほど異論は出ませんよね。「ま。そうだけど。マニュアル車のほうが「運転している!」って感じがして好きだけど・・・。」っていう人はいるでしょうけど。私もその口かな。コマンドラインは「コンピュータを操作している」って気持ちにさせてくれますね(ちょっとだけ)。

でも、

オートマ車が登場して始めて車はパーソナルなものとなった・・・・(2)
と言ったらどうでしょう?「そんなあ!」っていう人増えますよね。オートマで免許とった人はその通りって言うかもしれませんが・・。

では

F1車はオートマではないから旧式の車である・・・・(3)
って言ったら?「お前正気?」って言われますよね。

今のところマック雑誌でも(3)レベルの暴言にはお目にかかっていませんが(2)レベルはちょくちょく見ます。(レベル3まで行ったら確実宗教機関誌ですね)

マック雑誌で「Windows98はDOSを完全に払拭していないからダメ」みたいな論評を読みましたが、私は「DOSが残っているからいい」という評価です。近々登場するWindows2000もDOSが今まで通り使えるのかどうかが私の最大の関心事だったりします。最大の関心事というのは少数派だと思いますが、つい先日会社の同僚にその話をして、今でも、思い出したようにdirとか使うといったら、その人も、「あ、使う使う、あれ便利なんよね。 /pとかして・・」と言ってました。(dirはディレクトリ内のファイルを表示させるコマンドで/pは1画面ごとに一旦停止させるパラメータです)
 わたしはコマンドラインが使えないのはマックの欠点だと思っています。私だけではないらしく、ベクターにシェル・プログラムというフリーソフトがあり、ダウンロードしてみると、ユニックス系のコマンドラインをマックで使えるようにするソフトでした。

GUIは「使いやすくて・優れて・先進的」かもしれませんが、コマンドラインには、それなりのよさがあります。それを決して認めようとしないマック雑誌・・・。いったん「オートマがいい」を信じたら「マニュアル車はダメ」を頑なに通そうとするマック雑誌。価値観の硬直化。
 
 

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今はウインドウズはマック雑誌において、アップル社に対する批判をかわすための仮想敵国にされているようです。ウインドウズはひどいのよ。マックはすごいのよ。マックを使えるだけでも幸せなのよ私たち・・・・。

あ、もちろんシェア争いという観点からすると仮想ではなく実際の敵なのですが、それにしては刃の切れ味がいまふたつ・・・「マック雑誌のウインドウズ批判は、偏見・無知・誤解が多い」と書きましたが、今日も本屋でMac People増刊「最新マックなんとか・・・」というのを立ち読みしていたら、「Mac OSはユーザ・インターフェイスが一貫し、思想があるが、ウインドウズはバージョンごとに無節操に変わる」という意味のことを書いてました。

ホント、こんな、ウインドウズユーザの口をあんぐりとさせることしか書けないのでしょうか?

Windows Ver. 1 は、唯一の機能が、画面にメモリー不足で起動できません、と表示して終了すること、とまで揶揄された悪名高き史上最低のOSらしいです。Ver 2は話題にすらならないようで、私全く知識がありません。まあ多分1,2,3まではバージョンごとに無節操に変わったのだろうなあと「推理」することしか私には出来ません。(くだんの著者はWindows1,2を実際に使ったことがあるんでしょうね?)

3は店頭で画面を見たことがあります。これは、3.1と同じでした。まあコンマ1しか違わないからユーザーインターフェイスは同じでしょう。3.1から95では「激変」します。名前がウインドウズというだけで別のOSと言ってもかまいません。ところが98は95のまんまです。ちょっと違いますが、98は95のバグフィックス・バージョンにすぎません。

つまり、(1〜3はいざ知らず)一般ウインドウズ・ユーザにとっての実感は、「3.1から95になるとき激変しただけ」で「バージョンごとに変わる」と言ったものではありません。これが「無知に基づくウインドウズ批判」です。

もう一つのこの文章の問題点は「一貫したインターフェイスには思想がある」という理念。わたしにはマックのファインダーは使いにくいです。「使いにくい」部分は変えるべきです。(ファインダーが使いにくいと感じているのは私だけ?)
これから出るWindows2000は、根幹がNT(マックのMac Server Xに相当)ベースということで激変するようですが、ユーザ・インターフェイスは、この著者がいうように無節操に変わるんでしょうか?変わらないと思うなあ・・・。何故か?一応の評価を受けているインターフェイスは変えない方が「商売として得策」だから。マックが一応の評価を受けている現在のインターフェイスを変えないのは、ファインダーより使いやすいインターフェイスを考える知恵がないだけ。ウインドウズは確かに、3.1と95では95の方が使いやすいインターフェイスになっていました。「いい知恵があれば積極的に変えていこう」が正しい態度と思うが、いかが?

文章長いわりに論旨が伝わりにくい文章だが、「マックは漢字Talk 7 で一定の完成を見たからそのスタイルを保守しているだけ」「ウインドウズも95で一定の完成を見たからそのスタイルを保守するであろう」それだけのことだがね。と私は思っているわけであります。何が「思想」じゃ、「商売」だがね。
あ、もちろん、この「商売」は「ユーザの利益」と通常はイコールです。ですが、この著者のように変に「思想」に格上げされてアップル礼賛に利用されると、それは話が違うだろう・・・・。

ウインドウズ・ユーザとしては「ぐさっとくる」批判して欲しいな。ウインドウズ・ユーザってマイクロソフトの悪口が趣味っていう人多いから、大歓迎なんです。ところがマック雑誌のウインドウズ批判って底が浅いから、あれじゃウインドウズを応援してるようなもんですよぅ。(逆「誉め殺し」)(我ながらくどいが、それだけ辟易しているってことです。)
 
 

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ウインドウズ・ユーザの最大の不満は?

多分その一つが「ウインドウズは不安定!」

しかしこの批判はマック雑誌では一度も読んだことがありません。当然で、マックはウインドウズ以上に不安定なのです。
 

体験として、一番安定しているのは、UNIX.。この雑記が始まったころにUNIX(Linux)を入れた話は書きましたが、UNIXは一度もフリーズしたことはありません。私がほとんどUNIXを使っていないからというのもあるでしょうが、アプリは落ちないし、私が言うもはずかしいアホなことして画面を真っ黒にしたときでも、ログインしなおして、OSを終了させました。世評どおり、飛び抜けて堅固なOSだと思います。

Windowsは3.1の時はとっても不安定でした。Windows95からだいぶんと安定しましたが、それでもWindowsは不安定だ、という文句はよくききます。うちのWindowsもNetscapeが不安定でよく落ちますが、Nescsapeが落ちても、Windowsはだいたい生きています。Windowsまで道ずれにしたのは、今年の春ごろからないと記憶しております。

しかし、Macは、アプリが固まるとだいたいOSまで道ずれにします。有名な爆弾マークを出してくれるならまだしも、急に止まります。おとといもOSもろとも止まりました。(ネスケ+Atok8のバグ?)
 

私の浅い知識では、MacはSystem7で一応の完成を見、あとは、「見てくれ」の改変にほぼ終始している進化の止まったOSです。(進化の止まったOSを「一貫したユーザインターフェイス」と評するのがマックライターです)

(あ、8.6までです。9は使ってないです。が、雑誌の紹介で見る限り、OSとしての抜本的改革はMac OS Xに持ち越されたようです。備えとしてCarbon Libというのが9に装備されたそうな)

Windowsはたしかに出自はMacの真似とか言われて芳しくありません。マック・ユーザの方から「マックのまねをした汚らわしいOS」と非難されても、実際Macを使ってみますと、Windows3.1はたしかにMacに似ていて、返す言葉がないかと存じます。しかし、Microsoft社はハードのオマケとしてMac OSを作っているApple社とは違いまして、ソフトでしか食っていけないわけです。あ、マウスも副業で販売していますが、あ、キーボードも売ってますね、でもまあ、それだけでは食っていけませんので、ソフトに力を入れるわけです。Windows3.1の時代にはMac OSだけではなく、IBMさんのすでに32bit化されている、OS/2という脅威もございました。それやこれやでMicrosoftは頑張ったんでしょうね。

 マック雑誌にとってはウインドウズは敵なのかもしれませんが、マイクロソフト社としてはマックはMSオフィスを売るお得意さまで、何でも「OSは金にならん」とマイクロソフト社はほざいているらしいです。ちまたにウインドウズを蔓延させておいて「儲かってない」はないだろうと思いますが、たしかにオフィス製品とくらべれば開発費はうんとかかるのかもしれませんです。長くて何が言いたいかよく分からない文章になりましたが、Windows95に開発費も(アップルと比較すると)沢山かけたのだろう、ということです。

ま、結果、Windows95およびそのバグフィックスバージョンの98は格段に安定しました。その間にMacはというと、「疑似マルチタスク」どまり。これはWindows 3.1並みということ。95/98並みのマルチタスクはMac OS X待ち状態。

私の、MacはSystem7で一応の完成を見てあとは、「見てくれ」の改変にほぼ終始している進化の止まったOSという評価はそういうことです。8で「見てくれ」のモダン化、インターネット対応。7.5.1よりはマルチタスク化すすむ。が不安定さは変わらない。(8.6はあまり使ってませんが不安定さは同じようなものでしょう。実は6210より68K MacのLC630の方が速い!ことを発見して今LC630の方を良く使っています。これには8.6はインストール出来ない)
 

実際マックを使ってみて、Windows君、君って意外と優秀だったんだねえ、と内心誉めてあげたのです。ホントだよ。ウインドウズ・ユーザの礼儀として「OSは貶す物」と私なんか思っていますから「内心」ですが。。。。あれ?公表しちゃった。。。「ウインドウズは素晴らしい」とは口が裂けても言わないのがウインドウズ・ユーザの心意気・・・。(と私は信じていますが世間一般のウインドウズ・ユーザのことは知らない。)
 

マック・ユーザはマックが固まると「え〜、私なんか悪いことしたのかしら?ごめんね、機嫌なおしてね?」ってマックにお願いするんでしょうか?
私なんぞ、「またかお前、アップルでどんな教育受けて来たんだ! お前は子供の時は神童だったかもしらんが、いい気になってずるしてる間に、見にくいアヒルの子に追い越されてるのがまだ分からないのかボケ! 可愛い顔(筐体のデザイン)と愛嬌(アイコン)でいつまでも持つと思うな!」と、いやいや別に実際声に出しては言っていないです、はい。「え〜また? ええかげんにせんとウインドウズに転向するよ」という脅し文句さえ使えない私であります。

なんの話だったっけ?そうそう、マックは不安定という話でした。マック雑誌は読むのやめようかという話でした。
 

今日も唖然とすることをMac Fanは書いてました。例によって立ち読みだから不正確かもしれませんが、

一時マルチタスクとメモリ保護がなければ、先進のOSといえないかのような呪縛がありMac OS Xへの方向付けがなされたが、iMac、iBookが広く受け入れられたのを見ると、こだわる必要はないように思える
という意味合いでした。私の誤解でなければ「マルチタスク/メモリ保護」という技術はアプリを安定させて動かす技術です。つまり上の文は
安定した動作をするOSこそ先進のOSだと見なされていた時期があるが、よくフリーズする不安定なマックOSでも、マシンのデザインさえよければ売れるのだからそれでいいのだ
と言っていることになります。信じられない。ええい、もう一度!爪の垢でも煎じて飲め!
 
 
これ(LisaOS)をMacintoshのOSの祖先のように言われていますが、実はMacOSはLisaOSよりも退化したものであり、同じ土俵に置くのは容認できませんのでやめて下さい。
出典:Macお宝鑑定団会長です(http://www.tcp-ip.or.jp/~danbo/lisaoffice.html)

 
 

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けど上で
 

安定した動作をするOSこそ先進のOSだと見なされていた時期があるが、よくフリーズする不安定なマックOSでも、マシンのデザインさえよければ売れるのだからそれでいいのだ
と書いたマックライターって多分、悪気は無くて馬鹿というか正直でないというか、アップルの顔色伺いながら書いているから論旨不分明なのか・・・。多分彼のいいたいことは、
Mac OS X で「激変」されたら、これまでのアプリが動かなくなる可能性もあるし、私の大好きな今のユーザ・インターフェイスが変えられるかも知れないし、「進んだOS」=「無条件に大歓迎」じゃないだろう?
ということかもしれません。それなら至極当然の話であります。それならそうと素直に言ってね。

今回Mac Fanなんかを「マック教布教雑誌」扱いしましたが、「時差ボケアップル批判」は確かにしています。「Mac OS 9は実質、Mac OS 8.7程度の進歩しかしていない」という意味のことも書いていたし・・・

今のマックを取り巻く状況って、圧倒的なウインドウズに囲まれた我らマック派の為のマック雑誌で敵のウインドウズの的外れな批判して仲間内で楽しんで、その状況をアップルが最大限利用して「反乱が起こる一歩手前で価格を下げる路線」を維持している。

急に思いついたけど、マックを使っている人たちの中で、Windows3.1登場以前から使っている方ってどれくらいいるのでしょうか?その人たちにとってはウインドウズは憎っくき敵かも知れません。

しかし、以前「雑記25」で紹介しましたが、「アップル」という本の一節:
 
1995年には、日本市場はアップルの売上高のまる5分の1を占めていた。それだけではなかった。日本ではウィンテル市場はまだ形成されず、NECや他の国産メーカーがそれぞれ独自の難解なOSで格闘していたので、アップルは引き続きジャン=ルイ・ガゼーが感涙にむせびそうなプレミアム価格をつけていられた。おかげでアップルは、本国では価格戦争のおかげで全体的な祖利益が落ち込むばかりだったものの、日本での祖利益率は1990年代初頭の大半を通して50パーセント近くに膨れ上がっていた。(下 p.165)

というアップルの過去の「プレミアム価格路線」を、「反乱が起こる一歩手前で価格を下げる(あるいは価格据置でスペックを上げる)路線」に変えさせたもの、それは他でもないウインドウズです。ウインドウズは「アップル社」にとっては敵かもしれません。そして「ステイタス・シンボルとしてのマックの地位が下がったのを嘆くお金持ち」にも敵でしょう。しかし、

貧乏マックユーザにとってウインドウズは味方なのです。

アップルはウインドウズ機の値段を伺いながら価格設定してるのですから。安いウインドウズ機が登場しなければアップルは「高値維持路線」をとり続けていたのですから。

それを何でしょう。今日も立ち読みしたマック雑誌は「CPUの周波数が高いだけの8万円パソコンに何の取り柄があるのだろう」とアップルの援護してます。何で?

「いくらマックがいいといっても価格差が開きすぎると勝負にならない。ここはアップル社にいっそうの経営努力を望みたいところである」と書くべきでしょう?

マックの神格化、宗教化は、アップルがユーザを食い物にするのを許すだけで、そもそもマックユーザのためにならないというのが私のスタンスです。

マックを好きな人こそマックの欠点を声高に非難してウインドウズを褒め称えるべきです。
 

ウインドウズのアプリはあんなに安いのにマックのアプリはこんなに高いの?アップルさん、あなたが「プレミアム路線」で濡れ手に粟状態を長いこと続けて、シェアを落としたからでしょう?数が売れなければ安くならないでしょ?もっとマック安く売らなきゃダメでしょう?儲け無しでこの雑記の著者が飛びつくような廉価版「戦略機」も売らなきゃいけないのよ!

ウインドウズにはノートンのDiskDoctor, Speed Diskの機能が標準でついてるそうよ、お宅は付けないのアップルさん?・・・とか(何で女言葉になるんだろう?)
 
 


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でもまあ、私の発言は矛盾している、というのは自覚してます。

1:OSを安定したものにしろという要求
2:マシンを安く売れという要求

前の雑記で述べたように、ウインドウズ機はマイクロソフトにOS代を払うだけ、アップルはMac OSを自社開発、ですからマックがウインドウズ機より安くなるのはあり得ない。1を重視すれば価格は高くなるし、価格を低くすれば1はおざなりになる。

(あと付け加えれば、ハード代もアップルの方が高くつきます。どんどんマックもハード面でAT互換機化しているとはいえ、廉価なAT互換機用部品を利用できない部分も残ります。
もう一つは、アップルが儲けをどのくらいOS開発に回しているかですね。ほとんど役員報酬に消えていたりして。アメリカの会社って概して日本と比べると法外な給料を重役連中は貰っているらしいじゃないですか?。。。。)
 
 

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で、以前、冗談半分でAppleに潰れてよ、って頼みましたが、しかし金が無くっちゃOS作れないしなあ?である。どこまで信じていいのか分からないが「OSは儲からない」とマイクロソフトはほざいているらしいし・・・で、考えたのですが、Apple潰れたら、Mac OSはオープン・ソース、ですね。フリーウェアにしてしまう。世界中にマックフリークはゴマンといそうだから、その人たちがよってたかって作っちゃえばいい。ということでやっぱり安心してアップルに潰れて貰いましょう。

やっぱりそれが一番いいですね。ウインドウズに対する批判の一つでマック雑誌には決して載らない(と思う)のに、「一私企業のOSが圧倒的シェアを持つのは問題」というのがあります。そういう意味でもアップルが潰れるのが一番いい。と思っていたら、ひょっとしたらネスケがオープンソースになったようにアップルが自主的にマックOSをオープンソース化する方法もあるということに気が付きました。うん、それでも次善の策としていいんでない?
 
 

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エピローグ
 

 僕は通勤の帰りに遊プラザに立ち寄る。中古iMac333MHzが99,800円である。新品の350MHzが12万だから決してお安くはないお値段である。しかし、128Mのメモリが増設されている。12ヶ月のその店独自の保証があるが、キーボード、マウス、ハードディスクは保証されない。CD-ROMが認識されないとかディスプレイの不調程度の保証らしい。消費税込み保証なしでちょうど10万と値切る。10万2千円という答えである。

 iMacは今横に寝ている。USBポート等取り付け口を上にして横に寝ている。下蓋は取り払われモニターコードが外部から差し込まれている。モニターコードは17インチ外部モニターにつながれている。このiMacは売り飛ばした前の主人をさぞや恨んでいることであろう。屈辱に歯ぎしりしていることであろう。横置き(というか縦置きというべきか)でも使えるCD-Driveの構造にさぞや無念の思いをしているであろう。これからいかなる仕打ちを受けるか怯え戦いていることであろう。

 ってもiMacってほんと非力な私にはつつきようがないハードです。せいぜい後はHDを換える程度です。マザーボードを取り出して(それはもうしました)AT互換機のケースに取り付けるのは(私の力では)無理だとすぐ分かりました。Macの改造はAT互換機自作の10倍ほど難易度が高い。
 
 

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ということでiMac Userになった私ですが、永遠の中古Macユーザの私でした。まあ10万越える金払ったら悪口好き勝手言える資格が出来たかなあ?と思ったりしますが、アップルを儲けさせていないので、まだ資格がないのかなあ?と変に気を使う私でした。

しっかし疲れただがや。しかも言い残したこともあるだがや。次は音楽ネタだ!その次はお正月特別番組だ!

じゃ、ね。(しかし読む方も疲れるだろうなあ・・・・)
 
 



      


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