さ み だ れ 雑 記 | 28 | 1999年11月14日 |
マックのゴミ箱で奮闘の巻
ということで、前回予告の旧ゴミ箱に改造する方法です。何とか、Mac OS 8.6でも、ゴミ箱を膨らすことが出来ました。
が、8.6は(たぶん8.5からだと思いますが)、アイコンの仕様がこれまでの形式と違っていました。
ということで一時は諦めかけたのですが、これまた強引にやってしまって、後でスマートな方法を発見するという、なんか毎度お馴染みの展開に今回も相成りましてございます。
さて、困った分だけ、読者も焦らせてやるのである。勿体ぶるのである。
ということで、「ゴミ箱を改造する方法はかくかくしかじか」という、本題には入らないのである。試行錯誤を詳細に記すのである。
ただし、必ずしも単に意地悪しているだけでもなく、改造するには、各自、ResEditを使うことが求められているのであるからして、危険なのである。しかも、私のマシンでは出来たことが、あなたのマシンでは出来ないかも知れないのである。もしうまくいかなかったら自分で試行錯誤すべし、なのであるからして、ゴミ箱を愛らしいでぶでぶにしたいのなら、手に汗をして読むのである。
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さてさて、私の6210ちゃんに、8.6を入れました。何はともあれ、システム・フォルダを覗く。(何か倒錯している私であった)
機能拡張に「Appearence機能拡張」が無い!
SystemをResEditで開くと、新しいゴミ箱!
へ?
考えようによっては、これが当然なのだ。。。。が、8.0/8.1では、ディスクトップには新しいゴミ箱が表示されるのに、Systemには古いゴミ箱アイコンがあるのである。
ま、ともかくも、やってみるべえ。ということで、えっちらおっちら、OS 8.1のSystemにある、古いゴミ箱のアイコンを、8.6のSystemにある新しいアイコンにすげ替える。かくして、OS 8.6のSystemは、ゴミを食べると膨れるあの愛らしいアイコンに・・・。
さて、再起動。
ゴワ〜ん。
どきどき。
変化無し。
蓋が落ちたゴミ箱。
う〜ん。Systemには、「新しいゴミ箱」があった。それを「古いゴミ箱」に変えた。
普通に考えれば、再起動すれば「古いゴミ箱」が表示されるはず、である。それが「新しいゴミ箱」のまま。
不思議である。
謎である。
わからんのである。
気を取り直して、前回触れた、「ゴミ箱アイコン変更ソフト」の改造版を試してみました。このページの読者の一人から効かなかったという報告を受けていたものである。
すると!!!!
成功。ただし。。。。。
え?何も不思議はないじゃないですかって?
そ、そんな。。。
ほれ、このように、改造版だから、古いゴミ箱に変わるはずなんですよ。もとの、を、古いゴミ箱に改造したんですよ〜。
すげかえて、消滅したはずのアイコンが復活。
消滅っても、どっかにあるから顔を出すわけで。。。
。。
あ、ありました。
それらしいのを、ResEditで開くと
2行目右端。icnsってのが、滅茶怪しい。これってiconsってことでしょ。
開くと
(雑な切り取りだ。。。)
ID番号130を開くと
(見事な切り取りだ。。。)
これはバイナリ画面です。(バイナリって何じゃという方は「雑記24」を参照下さい。)
見ると、icns, icm#,icm4・・とか、読みとれますね。 明らかにアイコンデータです。
そ、そうか。アイコンの保存形式が変わったんだ・・・。
確認しよ、っと。
ということで、
うんうん、icnsがあるある。開けよ
ふ〜む。ゴミ箱はないか。
経験をつんだ私は、これで微動だに動じることはなかった。
露骨に怪しい名前のアイコンがあるのに、気が付いていたのだった。
System ResourcesをResEditで開くと、案の定 icnsがあり、それを開くと
あるはあるは、の中のID番号-3993と-3984がゴミ箱アイコンなのである。
みっけ!
なのである。Mac O8.6のゴミ箱は、System Resourcesのicnsの中にある。
従って、そのアイコンを古い、愛らしい、ぷっくらと膨れるゴミ箱に変えてやればよい。
どうやって?
分から〜ん!!
のである。バイナリである。
こんな画面をどうしろと言うんじゃ!であった。
そして私は暗礁に乗り上げた。
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暗礁に乗り上げている間、みなさん方には、もう一つのマックの不思議にお付き合い願おう。
今さっきの、Systemの中のicns項目。つまり
このことであるが、これはSystemのコピーのものである。Systemそのものはどうか?
Systemそのものを、ResEditに入れてみよう。
あ、その前に、Systemをシステムフォルダから取り出して、ディスクトップとかに置くと、不思議な現象が起きますよ〜。そして元に戻すと、何事も無かったように平静を取り戻します。また取り出して、また戻して、と数回は楽しめます。
え?知ってた? じゃ次は?
アップルメニューのフォルダを、システムフォルダから取り出しましょう。ちょっとびっくりしましたね。でもこれだけじゃつまらないですね。さて、メニューバーの左端、リンゴのロゴをクリックしましょう。あんれま、こわれちゃっただがや! いえいえ心配にはおよびません。アップルメニューフォルダを元のシステムフォルダに戻してあげましょう。そして、もう一度リンゴをクリック。直ってますね。よかったですね。
え?マックな人には常識ですって? 失礼いたしました。でも、これ自力で発見したんだぜい。
何の話だったかというと、システムフォルダに入っている、SystemそのものをResEditで開くのでした。すると、
という物騒な警告を出すが、ここでは見るだけだからOKをクリックする。そして、icnsを開くと
ゴミ箱があるのである。
つまり、こういうことだろう。
Mac OSが起動する際、HD上にあるSystemがメモリーに読みこまれる。そのとき、Systemだけではなく、System
Resourcesのファイル(や他のファイルも?)から読み出された情報が加わって、Systemが(メモリー上に)作られる.。SystemそのものをResEditで読み出す場合は、メモリー上のSystem、Systemのコピーを読み出す場合はHD上のSystem(のコピー)が読み出される。
(現在起動しているのではないSystem、例えば、Mac OS 8.6インストールCDのSystemを読み出せば、(起動ディスクの)sytemのコピーと同じものが表示されます)(ややこし説明。1回で理解できた人は偉い)
これは、8.1でも同様で、HD上のSystemには古いゴミ箱があるが、起動時にAppearence機能拡張にある新しいゴミ箱のアイコンに置き換わって、起動後のSystemそのもの(メモリー上のSystem)には、新しいゴミ箱があるという仕掛けになってます。
なんともはや・・・・。
@ @ @ @
さて、そうこうするうちに次の日である。
職場からの帰りの車の中である。幸町図書館で借りたあがた森魚の永遠の遠国を聴いていたのであった。このまま挫折してしまうのか、と暗澹たる気分であった。大見得を切ったのに。。。。。。。
ふと・・・・
System Resourcesにある愛想のないゴミ箱を消してしまったらどうなるのか?
とひらめいた。
ゴミ箱IDを指定して、Clearを選択、である。これで消滅する。
可能性 その1
Systemにあるゴミ箱のアイコンが使われる。そして、このアイコンは「愛らしいゴミ箱」に置き換えられているのであるから、膨れたゴミ箱が復活する。
しかしそれだけか?
可能性 その2
System Resourceにあるべきゴミ箱がないので、システムがハングする。
ううむ。
多分大丈夫だとは思うんだが・・・
でも、Mac OS 8.0/8.1の「Appearence機能拡張」を外して起動したら、ハングしました、よ。
試していないけど、System Resources を取り外して起動したら、おそらくハングする。
(いま、試しにやろうとしたら:
という警告が出ました。お利口な8.6でした。)
System Resourceの中の1項目だけ削除して、起動したら?ハングしても不思議ではない。
う〜ん。
やってみよ。
できた!
ということで無事、OS 8.6で膨れたゴミ箱の復活です。
ね〜。ちゃんと8.6でしょ。ちゃんと膨れたゴミ箱でしょ。
ああ苦節2日。あまたの困難に打ち勝ちってついに迎えた、膨れた8.6・・・・・
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さてさて、まだまだ話は続くのである。
やりくちが強引である。もっとスマートなやり方で出来ないものか・・・。
その解決法は以外に速く訪れた。
8.6のデザインフォルダは、以前と同様、そのフォルダ内のIconという不可視ファイルなのであるが、ResEditで開けると、
(以下新形式と呼ぶ)
と、icnsの形式になっているのであった。これまでのIconは
(以下旧形式と呼ぶ)
という形式になっていたのであった。この形式なら、ResEditで開くと、アイコンエディタなのであるが、上のicns形式ならバイナリエディタなのであった。
しかし、これで
道は開けた!
ということで突き進む。
読む方も疲れたであろう今この頃なので、以下、簡素に話を進めるが、
1:OS8.0上で、膨れたゴミ箱のアイコンを持つフォルダを作る。これは「旧形式」である。
2:OS8.6上で、それを新しいフォルダにコピーする。これで「新形式」になる。
3:「新形式」になったゴミ箱アイコンを、System Resourcesにある風情のないアイコンと置き換える。
という手順である。
1の段階で出来たフォルダが
の2つのデザイン・フォルダである。どうやって作るかというと、とりあえずデザインフォルダを作って、その不可視IconをResEditでつついて、Mac OS 8.1のSystemにある「ごみでぶ」アイコンと入れ替えるのである。しかし、ただそれだけではアイコンが変化しないので、option+commandを押しながら再起動して、ディスクトップの再構築である。
面倒なのである。
「ごみやせ」アイコンの方はとエイリアスを作って、その情報を見てコピーするという手法がとれるが、ぷっくら膨らんだゴミ箱はエイリアスになってくれないのであった。
以上の作業はMac OS 8.1で行う。
そしてそれを、Mac OS 8.6 上で、他のフォルダにアイコンをコピーする。こうすることによって2の段階が終わり、
という「新形式」になったゴミ箱アイコンが出来上がる。そのicnsを開くと
と表示される。-16455はアイコンのID番号である。この状態で、ResEditのバーで
Resouce-Get Resource Infoを選択する。その画面で、IDをゴミ箱のIDに変更する。こういう具合である:
忘れずにPurgeableにチェックを入れる。System Resources の画面でチェックが入っていたから揃えるためである。
さてこれで、残すは最終段階のみ。これをSystem Resourceにある愛想のないゴミ箱と置き換えればよい。
めでたし、めでたし。
なんですが・・・・・げっそりしました?
ということで、それを自力でやれというの?とため息をついたあなたに!
次回は、簡易版「帰ってきたぷっくらゴミ箱」の作り方、だよ。
* * *
なんだが、その前に、新形式は旧OSで読めません。
これはタイトルバーにちびアイコンが表示されていることからも分かるように、8.6での画面です。同じ画面を8.1で見ると:
あらあら無惨。デザイン・アイコンが消えてしまっています。
ですから、あなたがもし、8.6の人で、凝ったアイコンを作って、8.1の人に渡して、すげ〜だろうと自慢しても8.1の人には何も見えないということが起こり得ます。もっともアイコンエディタで作ると、多分旧形式で保存するでしょうから大丈夫でしょうが・・・。8.6で出来合いのアイコンをコピーしただけのものだと、「旧形式」のものでも「新形式」に変換されてしまいますので。。。。
ううむ。Mac OS 9ではまた変わっていたりして・・・・。